コンプリケーション・レトログラード

ピエール・クンツ<PIERRE KUNZ カタログ>コンプリケーション・レトログラード

”時”にまつわるあらゆる時計の機能を”レトログラード”で表現する研究を重ねたピエール・クンツは、それらを克服するばかりではなく、それぞれ異なった役割の機構を1つの時計の中に複合化したモデルの開発に成功しました。

日付表示は、最も見やすい12時位置の窓をはじめ、装飾を凝らしたレトログラード方式など、様々な形で取り入れられています。時針と分針も、通常のようにセンターに配置されたり、あるいはレトログラード表示盤を用いて12時位置と6時位置に配置するなど、多様なスタイルで表現しています。

オリジナリティあふれる文字盤にはまた、エクエーション・オブ・タイム(均時差)表示のように、非常に高度な複雑機能を備えるモデルがあります。実際の太陽に基づく真太陽時と、時計に用いられる平均太陽時の差(その差は1年間で-16分23秒から+14分22秒の範囲内で変化)をピエール・クンツはシンプルなデザインによって正確に表示しています。均時差を知る事で、日の出や日没の時間の割り出しや航海による船の現在位置を把握すべく、緯度や経度を計る上でも欠かせない重要な機能として古くから使われていました。

このような時間の偏差を厳密に表すことに挑んだピエール・クンツは、自身の培った専門技術を駆使してエクエーションモデルを完成させました。
ピエールクンツは、この複雑機能で、日常生活においての時の流れの後ろに”真実の時”の存在を我々に気付かせてくれるのです。

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